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こんにちは。いよいよ春めいてきて、気温がぐんと上昇してきました。毎年のように暖冬・猛暑が叫ばれていますが、今年もまた「暑い」一年になりそうです。
さて、そんな本日は私の実体験を基に、様々なことを書いていきたいと思います。最後までよろしくお願いいたします。
以前、とある個人の方からSNSのDMを通して、ロゴのデザイン依頼を受けたことがあります。あまり詳細まで書いてしまうと、個人を特定されかねないので、ところどころぼかして書きますが、その主な内容としては、
”ギャラリー主催のチャリティイベントのロゴ、及びポスターのデザイン”
というものでした。そして「チャリティでお客様をお呼びするから、ワダさんにも無料でデザインをしてほしい」と追記がありました。簡単に言ってしまえば「こちらには『世の為人の為』という大義名分があるから、そちらにはお金を払う気はないけれど協力してくれ」ということです。
当たり前のことですが、このご依頼に関しては丁重にお断りしました。しかし、こういったご依頼というのは予想以上に多く、今年に入ってからも月に数度、こういった類のご連絡をいただいています。つい二週間前にも、
”自分のアートを提供するから、そちらで全面プリントした商品を出してほしい。ただしこちらは絵を提供するのでお金は出せない”
という、何とも悩ましい依頼もありました。笑ってしまうほどのインパクトがありますが、本当にこういうご依頼があるのです。
既に名が知れていて、ある程度の実績のある方であれば、このような依頼は少なくなるのかもしれませんが、私が運営するOMOTE TO URAのような小さなところには、こういった「困る系」ご依頼が後を絶ちません。
どこの企業、どこのブランドにとっても「出ていくお金を減らしたい」と考えるのは当然のことです。それは企業にかかわらず、一般的な家庭の収支においても、同じことかもしれません。故に世の大人たちは一円でも安いスーパーに行き、一円でも安いガソリンスタンドに行きます。
つまり生きて行くためには、お金が絶対に必要ですし、きれいごとでは済まされない現実というものが存在します。モノやサービスを提供するということは、その対価として「金を得る」ということです。MD的には「粗利を意識する」というところでしょうか。それを「金にきたない」だとか「ずるい」だとか言って、批判する権利は誰にもないはずです。
確かに、世の中には「お金じゃない」と言って、自らの仕事に邁進する方もおられるでしょう。それは素晴らしいことです。それで助かる方もいるでしょうし、まさにその行為は世の為人の為になります。
しかし、「世の為人の為」を盾にしたご依頼こそ、ズルく、そして小賢しく、底が透けて見える気がするのは私だけでしょうか?
私は、マサさんから多くの仕事の依頼をいただきました。MSMDさんのロゴデザインの他、講義資料やその他のデザインもさせていただいています。しかし、お金(対価)をいただかず、お仕事をしたことは一度もありません。何なら私が一方的にお世話になり続けていますので、「今回はお金はいただきません」と言いたい場面もありますが、それでもきっちり対価を得ています。
何より仕事を受ける側としても、きっちり対価をいただいてこそ、しっかりとした仕事をこなせるのではないのでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。(ワダアサト)
2021年4月12日にリリースされる『独解:ヤングの為のロック・ポップ誌』という雑誌の表紙をデザインしました。同時に「16歳の為の印象としてのパンク」という原稿を寄稿させていただきました。山梨・長野・静岡の三県で販売される予定ですので、興味のある方は是非ご確認ください。詳細:後日OMOTE TO URAのSNSにて。
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
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