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ECで新規ブランドを立ち上げる際に行っておくべきこととは?

現在、繊研新聞社様主催のウェビナーにて、私がMD講義を行っております。MDにはおける数字の基本を学びたい方は、是非下記リンクより申し込みをお願い致します。

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先日、弊社のサイトで深地さんが下記の記事を寄稿して頂きました。

ECに精通したMDって何?


この記事を読むと、今後弊社の仕事が飛躍的に増えそうですが、今のところそのような気配はありません(笑)。冗談はさておき、先日の深地さんの記事を受けて、ECの新規ブランド・ショップを立ち上げる際に、行っておくこととは?という内容で話を進めていきます。

 

★文化服装で深地さんと行っていること

ここで、少し話を変えまして。現在、私と深地さんは、文化服装のインダストリアルマーチャンダイジング科にて、一緒に仕事をさせて頂いております。

名前の通り、基本的には”商品を作ること””商品を売ることを含めたMDのこと”を学ぶ科なのですが、学生の最終発表として、自分たちの考えたブランドの商品とMD設計を発表する!というのがあります。その際に、(学生に)できるだけリアルを実感できること!を方針として意識しておりますので、詳細なブランドコンセプトの設計から、顧客ターゲットの選定。そして、実際の物件等からの損益計画。更にECの場合は、深地さんにご指導頂き、実際出店したらどのくらいの経費がかかるのか?そして集客戦略はどうしたら良いのか?等というところまで、落とし込んで指導しております。今回書く記事というのは、実質的にはその延長線にあるということになります。

 

★ECでブランド・ショップを立ち上げる際に意識すべきこととは?

ここから話を戻しまして、ECに限らずアパレル小売りにて新規ブランド・ショップを立ち上げる際に、まず必要なことは、ブランド・ショップコンセプトを具体的に設計するのは勿論のことですが、商品のモノづくりをする仕組みや仕入先等の商品供給先を確保しておくことです。ですが、今回の記事では、商品の調達方法は確保してある!という前提で記事を進めていきます。

では、MD的な視点から見て、ECで新規ブランド・ショップを立ち上げる際に必要なことを、下記独断と偏見で申し上げると、下記のこととなります。

① 標準店舗を作る→ECの場合でも実店舗の内装図を作っておく
② 商品管理ルールの設定
③ MDの予算設計と期中運用

細かいことを言えば、以外にもすべきことはたくさんありますが、重要なのはこの3つです。では、以下項目ごとにその理由を述べておきます。

 

① 標準店舗を作る→ECの場合でも実店舗の内装図を作っておく

新規ブランド・ショップを立ち上げる際に、その事業で成功するためには、どのくらいの販管費がかかるのか?また、黒字を達成するには、どのくらいの売上・粗利が必要なのか?という損益計画を立てる筈です。このことは、言われなくても誰もが行うことでしょう。損益計画を具体的に立てるということは、後の販売・集客戦略を立案する際にも有効となります。

損益数字の中で、MDが必要になってくるのは、売上・粗利。そして売上原価です。仕入予算の設定は、基本売上・粗利から導き出された売上原価分を仕入れることが基本!ということは、このブログ内でも何度もお伝えしています。また、標準店舗を設計する際に、重要なのは?店舗の内装図までを作成し、店舗にどのくらいのSKUを展開することが、そのブランド・ショップにとって”最適”なのか?ということを決めておくことが重要です。このことが、商品の投入計画に直結します。

しかしながら、実店舗を持たないEC専業ブランド・ショップは、そのようなことを行っていません。何故ならば、倉庫にある程度の広さが確保されていれば、その分商品は無限に展開することができるからです。そして、ECではロングテール戦略が売上をアップさせることに有効な手段!とされていますから、多くのSKUを展開させがちになっています。しかしながら、SKUを拡げるということは、平均在庫が増え在庫回転が悪化するだけでなく、資金繰りも悪くなりますから、売上がアップするメリットよりも、デメリットが多いということを認識した方が良いです。その理由は、下記の過去記事でも触れていますので、是非こちらをご覧ください。

EC・通販専業ブランドも標準店舗の概念が必要なのでは?

 

② 商品管理ルールの設定

何気に大事なことは、このことになります。そもそも、商品管理ルールを行う目的というのは?商品の分析をすることです。更に言えば、そのことで。

”(先の)顧客の心理・消費行動を具体的に知り、品揃え政策の精度を上げるため”

このことが目的です。このことが出来ていないと、営業してから得た顧客データが全く活かせなくなります。

特に、過去データは組織にとっての宝物になりますから、上記の目的が達成できるように、事前に、ブランド・ショップコンセプト。そこから見える顧客ターゲットを基に、詳細に商品の管理ルールを設定しておくことをオススメします。

繊研Plusで連載中の私が書いた記事が参考になりますので、下記リンクから是非ご覧ください。

来期はどんな商品が売れるのか?売りたいのか?②

③ MDの予算設計と期中運用

②のことが出来たら、これに基づきMDの予算設計を詳細に行う!ということは、このブログでも何度も口を酸っぱくして述べていきました。MDにおける予算設計というのは、

”自分たちが行う事業の仮説を立て、それに伴う行動計画を立てる!”

ということと、イコールです。

例えば、自分たちの長所として、可愛いニットを作るのが得意!ということがあれば、それに伴う商品計画を策定しなければならない!ということになります。このことをMD予算(売上・粗利・仕入・在庫)として設計し、お客様に向けて”適品””適時””適量”になるように、事前計画を練らなければならないということが必須になる!ということです。このMD予算設計を詳細に行っておくと、実際にブランド・ショップの商品を店に展開するようになり、結果が出てきたときに、どこのどの部分が、事前の計画よりも具体的に良かったのか?悪かったのか?ということが、測定できるようになります。そのことで、期中に先の商品計画に対する、具体的でベターな判断が下せるようになります。

MDにおける予算設計に関しては、現在繊研plusで下記を連載中ですので、そちらをご覧になって頂けると幸いです。

算数で極める達人MDへの道《第2講》

以上が、ECでブランド・ショップを立ち上げる際に意識してほしいこととなります。

 

★前始末の重要性

最後に。私はこのブログサイトや他の連載でも事前準備の重要性を訴えています。その事前準備という言葉を別の言葉で、”前始末”という言葉で表現しています。

お金さえあれば、アパレル小売の新規ブランド・ショップを立ち上げることは簡単なことです。ましてや、知名度の高いインフルエンサーを起用すれば、最初は売上が伸びるでしょう。しかしながら、何となく感覚でしか商売を行っていなかった場合、売上が低迷してくると、そのようなブランド・ショップは打つ手が見えず、ブランド・ショップが継続するのが難しくなります。その際の、後始末というのは、大変なことも多く、労力も費用も多大にかかってしまいます。ましてや、借金を抱えてしまっては目も当てられません。ですが、前始末は多少の労力はかかりますが、費用はさほどかかりません。事前準備を詳細に行っておくことで、先に起こりうるリスクに対して、事前に手を打っておく!このことがとても大事なことです。ですから、思い付きで事業を始める前に、この前始末ということを意識してもらえれば幸いです。今回の記事はこれで終了です。

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