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2021年になって、大学卒の就職内定率がコロナ前に回復した!という話もありますが、弊社がこれまで関わってきたお客様やアパレル小売企業の知り合い等に話を伺っても、昨年以上に今年の新卒採用は厳しさを増しているという話を良く聞きます。
私は、現在48歳になりますが、私の世代は、バブル崩壊による急速な景気低迷によって、”就職氷河期世代”と呼ばれる世代で就職するのもままならない状況でした。私の同級生などは、50社以上企業に資料請求をして、1社も返信がない!などということが普通にありました。(因みにその頃の私は、何もしたいことがなかったので、全く就活せず飲んだくれてました(笑))
不可抗力でしかないバブル崩壊やコロナ禍によって、学生の新卒採用が急速に悪化するという状況に、私は世の不条理さを感じてなりません。
現在、私は文化服装学院のアパレル工科専門課程に属するインダストリアルマーチャンダイジング科3年(以下IMD科。IMD科は3年生が最終学年)で、非常勤講師を勤めさせて頂きておりますが、ご多分に漏れず学生の就職状況は厳しい状況です。現在の教え子たちは、21・2歳の子が多いので、もしも、私が全うな人生を送って、20代で結婚していたとしたら、娘や息子に当たる年代です。ですので、娘・息子たちに、私たちの世代と同じような体験をさせたくないお父さんの心境を、現在疑似体験している状況です。
ここで、私が非常勤講師をさせて頂いているIMD科について簡単に説明させて頂きますと、卒業制作に取り組むにあたり、自分たち自身でブランド・ショップ設計し、その流れでマーチャンダイジングを組み、内装・VMDの連携等を実践的に学ぶ科です。担任の花田先生が主導する形で、自分たちで商品企画・デザイン・パターンメーキングも行い、実際の商品製作も行います。
また、弊社のサイトでも毎週記事を寄稿して頂き、更に学生教育に本腰を入れて取り組んでおられる(株)stylepicks CEOの深地雅也さんにもご協力頂き、現在ブランド・ショップを運営する上で欠かせない、マーケティングの基礎やデジタルマーケティング戦略等も具体的に指導頂いております。他にも、良い講師に恵まれ、各企業様と合同の取り組みも行っています。
私は学生に常々、IMD科を卒業したからといって、すぐにMDになれるわけでもないし、場合によってはチャンスさえ巡ってこないかもしれない!と伝えています。更に、良いMDになるためには、販売の現場を深く理解する必要がある!よって、販売の仕事に就くことで多くの学びが得られる!と伝えています。
IMD科の学生は、そのことをよく理解しており、大凡の学生には興味がないであろう!MDの数字面の学びにもしっかりと取り組んでもらっています。
また、最近アパレル工科工科専門課程(IMD科以外には、ニットデザイン科・アパレル技術科・アパレルデザイン科等があります)に所属されておられる他の先生ともお話を機会が増え、色んなお話をお伺いするのですが、どの先生も熱心に教育に取り組んでおられるのだなぁ。と関心させられることが多いです。
結局、今回のブログで私が何が言いたいのか?と言いますと、このブログをご覧になられているアパレル企業関連の皆様に、文化服装IMD科含むアパレル工科専門課程の学生に就職のチャンスを与えてほしい!ということです。私は、聖人君子ではありませんので、完全なえこひいきになってしまいますが、それでもIMD科を含めアパレル工科基礎科の学生から履歴書が届いた際は、書類選考だけでも通してもらい、面談のチャンスを与えてくれれば嬉しく存じます。更にお願いしたいのが、昨年度卒業生も就職浪人している子もいるので、平等にチャンスを頂けると幸いです。
コロナ禍による不景気で、新卒採用が厳しいのは重々承知しておりますが、世の不条理でファッション・アパレル業界に就職を希望する学生のチャンスの芽が小さくなってしまうのは悲しいことです。この先のファッション・アパレル業界の発展の為にも、若い人のチャンスの芽を拡げて頂けることを、切にお願い申し上げます。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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