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こんにちは。気付けばもう2月です。時の流れは速いものですね、なんて言っていると、マサさんに「まだ若いだろ」と言われそうですが、本日はこれまで言及する機会のなかった「SDGs」について、OMOTE TO URA及び僕個人の考え方をまとめていきます。
「SDGs」。もはや聞かない日はなく、エンターテイメントの分野にまで(分野にこそ)拡がりを見せてきた、一種の社会的なムーヴメントです。Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の頭文字を取ってSDGsとしています。
日本の外務省でもこのような記事を多くリリースし、フランスでは衣服の在庫を廃棄する事を禁止した法律が準備され、施行間近というニュースも記憶に新しいです。(詳細はこちら➡wwd)また、数年前、とあるタレントが「『この洋服は地球環境に配慮したものですか?』と店員に聞くべき」とも発言し、昨年の紅白歌合戦でもSDGsの影響がみられました。
このSDGsにおける様々な在り方は、もの凄くポリティカルな分野との関連もありますので、言葉を選びながら書きたいのですが、僕個人は、極めて矛盾と欺瞞を孕むものだと思っています。
なぜなら、このSDGs推進派に合理性を感じることがほとんどなく、何一つ不自由のない暮らしをしながらネットで社会性の高そうな記事をリツイートして優越に浸る、このことに違和感を持つからです。寒けりゃヒーター、暑けりゃエアコン、田舎ではガソリンを使いまくっています。めちゃくちゃ服を作って、めちゃくちゃ在庫を出し、年に何度も”新作”を大量に販売している人たちが「SDGsを気にせよ」と言っているこのなんとも言えない感───」に、懐疑的な視線を向けるしかありません。
企業は「地球と人々にとって良いことをしています、トレンドだし」のプロモーションの一環としてSDGsを利用しているのにすぎず、もはやそういったツールに成ったのが、僕の思うSDGsの正体です。
仮に、本気で持続可能な社会、つまり会社と従業員も含め、そういった方向に持ち込みたいのであれば、間違いなく優先すべきは「MD(マーチャンダイジング)による在庫軽減」だと思います。MDを抜きにして、この一種の改革は不可能に近く、言うなれば、その具体的な方法論と草案こそ論じられて然るべきだと思います。
そんなわけで、当然OMOTE TO URAでもSDGsを気にして、取り入れています。その取り組みは、ずばり
・作りすぎないこと
・モノを大切にする
この二点のみです。
時に、アパレル業界のとある企業さんではSDGsを謳い、原価率の高さを標榜することがありますが、結局行き着くのは粗利率の低さによって引き起こされる大量生産です。(大量生産を否定する方がいらっしゃいますが、そうするとTシャツが一万円を超えますよ)
また「モノを大切にする」においては、江戸時代から続く「もったいない精神」に則り、僕はめちゃくちゃ長く着ますし、使います。壊れたら、友人のデザイナーにお直しを依頼します。正直、モノを販売する側にとって、長く使われるのは困るのですが…。
しかしながら、OMOTE TO URAが昨年リリースしたジミヘン回のTシャツは、7ozアメリカン・コットンの生地を採用し、洗ってもへこたれないとにかく強い生地です。
昨夏は僕自身もよく着ましたが、これは長く着続けられる一着です。と、まぁ、良い感じの宣伝も織り交ぜながら、終わりたいと思います。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。自分に出来ることから、それが例え小さなことでもやってみる。これも一つの立派なSDGsです。(ワダアサト)
※なお、これはあくまでも僕個人の考え方です。
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
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