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弊社の業務はアパレルECサイトの売上アップの為、ブランドごとにKPI設定をして、その数字をアクセス解析ソフトから拾い、課題を抽出。施策立案をして、進捗を確認してレポート出し、また施策立案して検証…。という繰り返しをブランドと並走しながらやっていくのですが、そこそこ近しい人たちからも業務内容を全く理解してもらっていなかったという事実…。(完全に自分の説明不足です。)
ECサイトにて、
・GAやカートのデータ確認して
・年間計画立てて
・細かく施策立案して
・優先順位決めて
・必要なら外注先巻き込んで
・売上対策/進捗確認していくみたいな仕事してます。アパレル特化のつもりでしたが、食とか生活雑貨なんかもやる事になってきてます…。
— 深地雅也 (@fukaji38) August 9, 2022
(反省のあまり、思わず業務内容を固定ツイートにぶらさげました…。)
店舗運営ならばプロなのに、ECになった途端に「KPIは何なのだ?!」となられる方々が多く、そのようなご相談が最近でもまだまだ多く寄せられます。特にフロントのKPI設定はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ソフトを使いこなせないと細かく設定するのは難しく、支援会社でもその知識レベルはまちまちなのが困った点です。(カート側のデータでもそれなりに数字は追えるのですが)
以前にもそのような理由から上記の記事を書いてはいるものの、GoogleアナリティクスもGA4にアップデートされたことにより、現場はさらに混乱。…、するかと思いきや、GA4を導入していないケースの方が多く、最近になってようやくちらほら「導入したい」という話が出てきたくらいでしょうか。来年の7月にはユニバーサルアナリティクス(以下、UA)が使えなくなりますので、ここで改めて初心者のためのKPI設定をGA4版で記載しておきたいと思います。
UAの時でもまず見るべき指標にしていたチャネル別の指標ですが、これがGA4の場合、やや言葉が変わってしまっているので要注意です。手順としては、
レポート→集客→トラフィック獲得
を選択。
上記のような画面が出てきます。「セッションのデフォルトチャネルグループ」を「セッションの参照元/ メディア」に切り替えますと、参照元メディアに細かくドリルダウン可能です。(セカンダリディメンションで選択しても良いでしょう。)
ここでGA4のデフォルトチャネルの定義を見てみましょう。(以前と比較して増えすぎてないか…。)
確かに昨今、SNS広告の出稿が当たり前になっているのに、UAだと割り当てるチャネルが無かったように思います。無理やりdisplayに入れたり、カスタムチャネルで格納するチャネルを作ったりするのが一般的だったでしょうか。それ以外では動画関連のデフォルトチャネルも増えていますし、ショッピング広告は無料枠もできたことから、それ専用のチャネルも出てきております。(これも以前はパラメータ設定してなかったら全部otherにカウントされていたかと)
そして文字列がそもそもデフォルトチャネルにて用意されていないものは、UAだと全てotherにカウントされておりましたが、GA4では「unassigned」と分類されております。otherに関しては、
“レポート作成の基になるデータベース テーブルが行数の上限に達すると、レポートの最後の行として「(other)」行が表示されます。”
とのことで、簡単に言うとディメンションを掛け合わせすぎて行数増えすぎ→上限に達するとotherに格納されるってことですね。
細かいところはヘルプを確認して頂ければ良いのですが、このままだとデフォルトチャネルの時点でKPI迷子になりそう…。という訳で超乱暴にこれをまとめるなら、
■広告(Display・Paid Search・Cross-network・Paid Shopping・Paid Socialなどなど)
■SNS(Organic Social)
■検索(Organic Search)
■メルマガ(Email)
という分類で良いでしょう。検索対策頑張って、instagram運用して、メルマガをルーティンで配信して…。初期の売上対策の施策ならざっくりとこのあたりが主流です。広告が一番ややこしく、細かく分類されているのですが、初心者の方はそもそも広告の種類も認識しておりませんし、いきなりこの数値見て最適化しようと思っても無理があります。ていうか、初期は広告すら打っていない可能性も高いですね。SNSはPaidとOrganicで分けることが可能ですが、手動でのパラメータ設定が必要になります。Paid Socialが発生する場合はそれも全て「広告」効果でまとめちゃってください。
まずはこの分類経由でどの程度セッションやユーザーを獲得して、どの程度売れたのか?を確認しましょう。それだけでざっくりとした目標設定が可能です。
例)メルマガ経由の数字が弱い
・会員数増加を目指す
・配信の頻度確認
・件名修正・バナー改善
みたいな感じですね。GA4だと細かい部分ももちろん確認可能ですが、まずは感覚を掴むためにも初期はざっくりでもいいからデータからの課題抽出→施策立案という業務フローに慣れておくのがおすすめです。今回はサイトの外側からユーザーがやってくる流入、つまり集客についての簡単なKPI設定でしたが、次回はサイト内にやってきたユーザーの動向を追うために、まず何を見るか?について書いていきたいと思います。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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