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アパレルECでメルマガの効果を検証する方法

何を今更…、というお題ですみません。とても今更な内容なのですが、今まで書いていなかったのでこの機会にGA4を使ってどうやって検証するのか?について簡単に書いておこうと思った次第です。

◯レポートから確認

見る方法としてはとても簡単でして、

集客 → トラフィック獲得

にて確認するのですが、普通にデータを開いただけですと「デフォルトチャネル」でのレポートが表示されております。レポートの上部にプルダウンメニューがありますので、そこをクリック。

ここで「セッションのキャンペーン」を選択します。これで、通常のレポートからキャンペーンごとの効果が確認できるようになります。GA4の場合、こちらのレポートにてキャンペーン用のパラメータを付けたセッションだけを絞り込む訳ではなく、全てのセッションのデータが表示されますので、中には「(organic)」や「(Direct)」なんていう表記がありますが、無視してください。campaign nameで設定したものだけ確認すればOKです。

もちろん、先にパラメータを設定しておかなければならないのですが、最近のカートは大体、自動でキャンペーン用のパラメータを設定してくれますので、意識せずともGoogleアナリティクスで確認ができていたかと思います。

※一応Campaign URL Builderでパラメータを設定したい場合は、

campaign mediumに「email」と入力してもらえればOK。どのメールなのか?やどのバナーなのか?はcampaign nameにて差別化してください。

カートによってはカート側で効果検証ができてしまうケースもあります。例えばshopifyなら、メルマガ経由で誰が何を購入したか?が全て追えますし、アプリ側でメルマガの開封率まで計測しています。開封率に関しては、iPhoneのメールアプリをご利用の場合、開封率が100%になるという仕様なので、iPhoneが多い日本だとあまりアテにならない数字かもしれませんが…。なので、開封率は参考程度に見つつ、会員登録とセッションを伸ばすよう努力しましょう。

(shopifyでの計測方法についてはこちらの記事で書いております↓)

Shopifyの分析ツールで個人的にめちゃくちゃ便利だと感じてる機能

◯内容を分類しよう

アパレルECにてメルマガ経由の数字を普段から検証しておりますと、当然ながらセール・クーポンのお知らせが成果が上がりやすいです。本来であれば新作入荷が一番効果が上がらないといけないのですが、販売チャネルが増えれば増えるほど、新作入荷だけで興味関心をひくのが難しくはなってきます。GA上では効果が高く見えるセール・クーポンですが、問題は「どの程度粗利が削られたのか?」です。アクセス解析ソフトのデータ上では、かかった広告費や商品の売上原価が登録されている訳ではありませんので、あとでPLを作成して検証する必要があります。(shopifyは商品ごとに売上原価を登録可能です。)

また、再入荷通知・かご落ちメールなども同様に成果が出やすいですね。お客さんからすると、買う気でカートボタンを押す、買う気で再入荷の通知を受け取る、ということですから、分類しておいた方が良いでしょう。

このように、メルマガの内容ごとに分類することで、昨年と比較してどの通知が効果が上がったのか?下がったのか?がわかりますし、その結果、新たに取り組まないといけないことがわかります。プッシュ回数が昨年と比較して少なかったかもしれませんし、2回目購入を促進したいなら、メルマガシナリオの内容を見直す必要があるかもしれません。店頭との相互送客を目指すなら店頭イベントのお知らせを店舗購入履歴のある方、近隣にお住まいの方へ配信しないといけません。メルマガ登録はしているのにまだ購入されていない方が多いなら、返品無料券などを進呈するのも1つの手です。

管理している顧客データでセグメントはしっかりできているか?顧客セグメントごとに配信した結果、精度は上がっているか?などなど、分類することで課題が見えやすくなります。(顧客のセグメントはお使いのCRMツールごとで対応することが多いと思われますが)

あとは件名の付け方などもよく言われますが、筆者の経験上は件名よりも「内容」の方がセッションには影響しますし、あとは訴求したい内容がしっかり本文に掲載されているか?ですね。訴求したい内容が1回だけしか配信されていない、なんてこともありますが、顧客が全てのメールに目を通す訳ではありませんので、訴求できる期間はなるべくしつこく訴求しておいた方が良いでしょう。

集客チャネル別での検証ならGA側で分類してくれていますが、メルマガの場合はこちらで内容ごとに効果を分類する必要があるのがやや面倒ですね。campaign sourcecampaign nameであらかじめ自社のルールを設定しておくのが簡単かと思いますので、先にどのような内容のメルマガを打つのか?を洗い出しておき、それに合わせたパラメータを設定。あとはGAで日々検証、という流れがおすすめです。意外と整理できていないブランドが多いので、まだ手付かずなショップはぜひ一度取り組んでみてはいかがでしょうか。

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