メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
先日、Twitterのスペースで対人マンさんとお話させて頂いたテーマなのですが、備忘録としてブログに残しておきたいと思います。
昨今、EC専業のプレイヤーがお客様とリアルでの接点を持つために、ポップアップショップの展開を計画している事が多いのですが、店舗の運営経験が無い為か、まず集客方法、そしてECと絡めての運用がわからないというご相談をよく頂きます。筆者は対人マンさんとよく連携してプロジェクトに対応する事が多いので、その際の手順について今回は記載しておきたいと思います。
まず出店場所を決めるところからなのですが、大概は「集客力のある商業施設」を選ぶことが多いでしょう。それは間違いではないのですが、商業施設の集客力頼みになってしまい、自分達で開催日まで集客することがおざなりになっていませんか?まずはここの意識改革から必要です。何故なら、初見のお客様に出たとこ勝負でいきなり物が売れる確率がとても低いからですね。なので、まずはinstagramを活用してポップアップショップに来てほしいターゲットユーザーには事前に自店の商品をよく知ってもらうことがスタートになります。ですから、必ずしも「集客力のある商業施設」が重要な訳ではありません。それより抑えておくべきことは、「駅から近い」「駐車場がある」などの要素になります。また、instagramで集客をする場合、特定の地域ではユーザー数が少ない為、集客できる確率が下がります。(四国とか)なので、事前に自社のデータを確認して、どの地域からの購買が多いかどうか?(可能であればinstagram経由で地域別の購買を確認。Shopifyのストア分析ならすぐ出ます。)を確認した上で出店場所を検討しましょう。ストーリーズのアンケート機能なんかも合わせて使ってみても良いでしょう。
ポップアップの開催が決まったら、あとはひたすら集客するのですが、いつから集客をスタートするか?ですね。これはご自身のスケジュールが決まるタイミング等を実際に確認してもらえれば良いのですが、1〜2週間程度の予定は埋まっていることが多いでしょう。ですから、ここでも最低2週間以上前から集客はスタートする、というのが推奨です。お仕事によっては次月のお休みが確定するのが1ヶ月前、なんてこともあるでしょうから、長ければ50日前程度から集客をスタートしておく、というのも良いでしょう。また、1,2回程度プッシュしても人は簡単に忘れます。好きなブランドだろうと、2、3日前の投稿内容を覚えている人は稀でしょう。(もちろん、投稿を保存しつつスケジュール帳に記載する方も中にはいらっしゃいますが)また、その間に新規フォロワーも増え続けるので、当日まで何度もプッシュしておきましょう。もちろん、その間にルーティンの投稿もさぼらずにやりましょう。
昨今、企業・ブランドアカウントが増えすぎたせいか、ブランドのアカウントがオーガニックの投稿のみで頑張っても中々スピーディーに成果が出ないのが実情です。そこでinstagramの広告を活用するのですが、意外と大きな費用がかからず集客が可能になっております。(1日あたり1つの広告に500円程度でも効果は出ます。)ではどのような広告を出稿すれば良いのでしょうか?よく使われる広告としては「すぐに注文完了を狙ったもの」なのですが、これはNGです。(ECから商品画像を引っ張ってきて並べたりしているようなものですね。)
回答としては「instagramのフォロワー・ファンを獲得できるようなもの」になるのですが、これはブランドによって全く異なるので明確な回答はありません。普段から競合ブランドがどのような広告を出稿していて、どの広告クリエイティブなら手が止まるのか?をしっかりリサーチする以外に方法が無いからですね。特にストーリーズの広告などは顕著なのですが、高速でタップして見る方が多いので、その一瞬手を止めるというのはハードルが高いです。なので、「よくある広告」だと飛ばされやすいので、ユーザーが違和感があり、手が止まるものをクリエイティブに選ぶ必要があります。
ある意味、スマートフォン普及の弊害でしょうか、今の時代は便利なりすぎたせいで住所を記載しているだけでは現場にたどり着けない可能性があります。開催場所をわかりやすく図解し、商業施設の中ならフロアガイドに正確な場所を書き込んでおきましょう。そのスクリーンショットをストーリーズで複数回投稿→ハイライトに残しておきましょう。
こちらに関しては以前にまとめておりますので、良かったらタスクリストとしてお使いください。
開催スタート、で終わりでは無いです。ポップアップショップの多くは「目玉商品」等を用意していることも多いですし、期間中はライブ等で盛り上げていますが、「来れなかった顧客」の方が数は多いのです。このような際の対策としては、ポップアップショップ終了と共に、「現場でしか買えなかったアイテム」を1日限定でECでも販売してみましょう。ポップアップの盛り上がりをSNSを通して見ていたお客様の購買意欲が上がっていることもありますので、是非お試しあれ。
まずはバーチャルフィッティングのunisizeはめちゃくちゃ使えます。ポップアップに来店されたお客様が何かご購入された際、そのままECサイトを開いてもらunisizeで寸法登録を推奨しましょう。それによって今後、お客様がECでもサイズを選びやすくなりますし、EC利用も促進可能です。お客様がポップアップショップで気になる商品があり、購入を検討しつつお帰りになられる際にも、試着後に寸法登録しておくと、帰宅後にECを閲覧するだけで他のアイテムとの比較検討が容易になります。
(活用方法はこちらの記事の終わりの方にも書いております。)
チャネルトークを導入している場合、アンケート用のチャットURLを発行してQRに変換。ショップカードに印字しておきお渡ししつつ、アンケートに回答していただくだけで有益な情報を得ることが可能です。また、氏名とメールマガジンを頂けますと、shopifyなら個人情報取得と紐づけることが可能なので、どのお客様が来店されたのか?がわかります。
以上がポップアップ出店の際の注意点まとめになります。冒頭でも記載しましたが、昨今はECからスタートされる事業者様が多く、事業を進めていくうちに必ずと言っていいほど「リアルでの接点が必要」になる段階が訪れます。その際に今回のような情報が役に立てれば幸いです。また、再現性が無い部分も多くございますので、もし直接相談したいという場合は、こちらにご連絡くださいませ。→お問合せ
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。