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アパレル小売企業は、もっと販売の仕事の重要性を訴えてみては?

先日、以下の記事をアップしました。

改めて顧客視点の重要性を認識したという話


ヒット商品を生み出す為には、MDやバイヤーも顧客視点を持つことが重要です。しかしながら、商品を提供する側であるMDやバイヤーが顧客視点を持つことは、難しいと言わざるえません。何故ならば、顧客に近い位置で仕事を行っているわけではないからです。だからこそ、(MDやバイヤーが)顧客視点を持つには、顧客に一番近い立ち位置である販売の仕事を経験することが重要だと、私は日々感じています。

★小手先の新卒採用の手法では?

私は現在、服飾専門学校で学生へ向け、MDの講義を行っていますが、肌感覚として、年々販売の仕事を敬遠する学生が増えているように感じています。その要因として、2020年から続いたコロナ禍も一段落した今年は、企業の求人も急速に買い手市場から売り手市場へと変化したという側面もあるでしょう。結果、企業も優秀な人材を囲い込むことを優先しますから、新卒採用には、販売職ではなく総合職という名目で求人を出しているところが殆どです。しかしながら、総合職という名目でも実際は販売職の募集です。当然のことながら、永続的に販売の仕事に従事しなければならない!ということではないですから、総合職という文言に間違いはないのですが、手法としては小手先でしかありませんし、悪手であると感じています。

★販売職の重要性を強く訴えるべきである?

アパレル小売業の新卒採用に関する私自身の考えは、「(アパレル小売業は)もっと販売職の重要性と素晴らしさ!」を、強く訴えるべきである!このことです。では、どのようなことを新卒採用で具体的に訴えるべきであるのか?を、以下箇条書きでお伝えいたします。

①お金のこと
②販売の仕事のキャリアアップの実例
③社内の教育制度を具体的に説明する→接客が苦手な人にも
④就きたい職種の公募制度の具体的な説明

①お金のこと

まずは、このことです。アパレル小売業で一番人員が多いのは、紛れもなく販売職です。ですから、他の職種に比べると平均給与は低くでがちです。ですから、このことが学生が販売職を敬遠する一つの要因ともなっています。ですから、お金の説明を具体的に伝えることが重要だと考えます。基本給以外の様々な手当やインセンティブ等の説明。またサブ→店長等の金額記載。そこに至るまでの年数等も説明しておくことが重要です。

②販売の仕事のキャリアアップの実例

①のことに付随しますが、販売の仕事に従事した場合のキャリアアップの実例を提示するべきです。昨今、優秀な販売員は、その売上貢献の高さから、他の職種よりも遥かにお金を稼ぐ方々も出ています。そのような方々が、どのような経緯を辿ってキャリアをアップさせていったのか?金銭面も含め、新卒採用の方々に、具体的な情報を提示することも必要なのではないでしょうか。

③社内の教育制度を具体的に説明する→接客が苦手な人にも

販売職が敬遠される理由として、人見知りをする・人と接するのが苦手。という声をよく耳にします。事実、私も元来人見知りで特に女性と喋ることが苦手でした。それでも、レディースの販売職を6年以上努め、その経験がMDの業務に大いに役立ちました。しかしながら、私が販売職だった当時に、接客が苦手な人向けの研修等を受講出来たら、どんなに良かっただろう!と感じることが多々あります。もしも、そのような研修が受けられていたら、今でも販売の仕事に従事していたかもしれませんし、MDとしてももっと成長出来ていたかもしれません。ですので、そのような教育制度を設け、喧伝するということも、若い優秀な人材を獲得する為には重要だと考えます。

④就きたい職種の公募制度の具体的な説明

最初は販売職に就くことが前提ということを強く訴えた上で、それでも将来デザイナーやMD・バイヤー等他の職種を希望する学生には、社内公募制度の有無と具体的な内容を提示するとよいでしょう。また、新規事業のプレゼンコンペ等も実施されている場合も同様です。社員全員に希望する職種に就けるチャンスがある!ということを、具体的に学生に知ってもらうことが重要となります。

★最後に

最後に、販売職というのは、確かに大変な仕事です。ほぼ一日中立ちっぱなしの仕事となりますし、お客様が商品を購入される最前線に立っているわけですから、時にはお客様のクレーム対応をしなければならない等、厳しい状況も経験します。しかしながら、販売職という仕事は、お客様と直接お話が出来、触れ合うことのできる唯一の仕事です。販売職を経験せずに、”顧客視点”に立てない、組織都合・本部都合の色に染まったMD・バイヤーばかりになってしまっては、該当組織、しいてはアパレル小売業にとっても良いことなどありません。アパレル小売業は、販売職の重要性をもっと強く訴えるべきではないでしょうか?
今回のブログは、これにて終了です。次回もよろしくお願いいたします。

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