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vol.4 コンセプトを軽視してはならない

 

こんにちは。前回のおさらいです。前回の記事はこちら

前回は『「1時間に8人のお客様に声をかけて!」の根拠』と題して、「売上の構図」「売上の構図とコンセプトの整合性をとる」といった話をして参りました。↓売上の構図

そこで今回は売上の構図と行ったり来たりする必要のある「コンセプト」について、少し掘り下げて記事を書いていきます。よろしくい願いします。

 

そもそもコンセプトとは何か


よくビジネスの場でも、そしてそれ以外の場でも「コンセプト」という言葉を聞く機会があるかと思います。アパレル小売業にかかわらず、様々な場面で「コンセプト」という言葉が登場します。「マーケティング」と同じくらい気軽に使用され、なんとなくその大まかなイメージを持っている方もいるでしょう。

しかし実際のところ「コンセプト」はその企業の顧客にダイレクトに伝わるものではない為、その重要性や必要性がいささか表に出てきません。ですが、この「コンセプト」は全てのビジネスにおいてまさに「命」であるとも言い換えられます。

(コンセプトは命)

では一体コンセプトの本意とはなんでしょうか。

これはあくまで私が運営するOMOTE TO URA的な解釈になってしまいますが、コンセプトは「戻るべき場所」と言えるでしょう。何かモノやサービスを提供しようとした際、いくら小さな企業でも必ず「戦略」を立てるかと思います。それら戦略が必ずしも成功するとは限らない中、立ち返る場所があると戦略の立案に有利となります。

コンセプトがなぜ大切なのか?


ではなぜ人はこれほど「コンセプトを云々」などと声高にコンセプトを重視するのでしょうか。それはコンセプトがなければ何も始まらないからだと言えます。vol.3でも少しだけ触れましたが、全ての戦略・戦術はコンセプトとMDの基にあり、もっと言うとMD的な数値設計もウェブコンテンツもコンセプトを策定してこそ活きるものだと考えられます。

この根っことなるコンセプトがおざなりになると、プロモーション戦略にも価格設計にもVMDにも狂いが出てきます。するとそのブランドないしはショップの付加価値は正しい形で顧客に伝わらないので、結果として「売れない」状態になってしまうでしょう。

 

具体的なコンセプト策定のヒント


ではこの「コンセプト」を具体的にどう策定していくのか、についてお話していきます。もちろん決まった形というものはありませんが、あくまでも例として参考にしてください。

 

コンセプト策定①「抽象化する」

この下に「紙」の図があります。

これはあくまでも「実体」としての紙です。しかしここに「概念」を足せば、「紙」は「=文字を書きこむもの」とすることができます。

つまりこの行為は、下図のように表すことができます。

 

コンセプト策定②「切り口を多くする」

上で示した図のように「実体」は一つですが、「概念」は「文字を書きこむもの」以外にも「包むもの」「折るもの」などというように、多数の切り口が存在します。この切り口こそがコンセプトの優劣を決める重要なポイントで、どんなに綺麗な言葉を並べてみても、この多角的なユニークさに勝つコンセプトはありません。

つまりコンセプトとは、「実体と概念の組み合わせで、モノゴトの在り方を決めたもの」であると言い換えられます。

●「実体」にどのような「概念」を加えるか

ということは、

●「商品」にどのような「形容詞」を加えるか

とイコールになります。

 

コンセプト策定③「文章化する」

①の「抽象化」②の「切り口を多くする」の後には、当然それを文章に落とし込む必要があります。しかしここで重要なのは、お客様や周囲の人間にとって、いくら綺麗な言葉を並べても意味がないということです。前述したように、コンセプトは基本的にお客様に向けたものではなく、社内で共有する必要のあるものです。

ですからキャッチコピーのように、キャッチのある言葉で気の利いた演出文である必要はありません。もっと言うと、ふわっとした言葉も個人的にはナンセンスなように思います。コンセプトがふわっとしていると、結果として立ち返るべき場所が不明瞭になり、何を軸に各戦略を立案していけばよいのかが分からなくなってしまいます。

何度も書いてきたようにコンセプトはビジネスを進めていく上で欠かせない重要なものです。是非、今一度コンセプトというものを見直してみてください。

 

次回はこれまでのおさらいと、私が文化服装学院で行った講義のまとめを掲載します。今回もお読みいただきましてありがとうございました。(ワダアサト)

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