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先日、転職エージェントでもある働くMAMEくん(最近はDIY屋にしか思えないが)が、弊社のサイトで以下の記事をアップしました。
2020年に比べて、2021年はアパレルの転職状況が好転しているということは、とても喜ばしいことです。特に、私はMDの数字面の仕事を生業としていますから、数字面に強いMDが組織で求められていることは嬉しい反面、違う想いにも駆られてしまいます。
私は、以前にも何度か記事に纏めたように、MDの仕事で最重要な仕事はやはり商品面の仕事だと感じています。(ディレクターは、MDの商品面の仕事をしているという側面がある)
理由は、やはり商品を作る・仕入れる等、お客様へ向けて商品を品揃えするという仕事は、お客様が一番”付加価値”を感じる部分に影響を与えるからです。
私のこのブログでも良く申し上げているように、会計学では付加価値は粗利益と捉えられています。MDの数字面の仕事の精度を上げることで、売上・粗利益を伸ばすことは可能あり、その精度の高さは組織にとっての付加価値を産み出しますが、それはあくまで商品あってこそであり、やはりMDの仕事で多くの”付加価値”を産み出すことが出来るのは、商品面の仕事です。
大手組織のMDの業務は多岐にわたりますから、その仕事を分離して実践するというのは、仕方のないことです。しかし今一度、MDの仕事というのは、商品面の仕事と数字面の仕事を両立して、成り立つものである!ということを、アパレル小売り業界の仕事に従事されている皆様方は、認識してほしいと願っています。
更に、アパレル小売りの数字面の仕事を中心に仕事を行っているMDの方々に、私が言いたいことは。
ということです。
これまで私は、多くの組織のMDと出会い、話をする機会がありましたが、自社の商品に全く興味がなく、あくまでビジネスとしてしか捉えていないMDをたくさん見てきました。男性が女性服。女性が男性服。または子供服のMDの場合は、商品の着用が出来ないのは、仕方のないことかもしれませんが、それでも自社の商品をもっと着用・購入して頂きたいですし、自社のオリジナル商品を製造しているMDには、必ず商品を着用せよ!と、声を大きくし訴えます。
何故、そのようなことを言うのか?と言いますと。
① 自社の商品を着用しないことで、(自社の商品を購入する)お客様の気持ちが理解出来ない
② 自社の商品を販売している方々がしらける
この点です。
①の件に関して言いますと、確かにMDは商品の分析を客観的に行う必要があるので、主観である着用時の感想などは必要のないものかもしれません。しかしながら、自らが着用し、洗濯を重ねることで、他社の商品と比較しての経年変化を追うことは、お客様の視点に立つ!ということの原点です。ただの数字だけの分析で、次シーズンの商品計画を向上させること等は、不可能であると認識するべきです。ですので、私は今でも、お客様の商品は極力購入するように努めています。そのことで得られることや気づきは、MDの精度を向上させる為には、欠かせないものになるからです。
②の件に関しては、言葉通りです。MDは販売の現場に対して、着用をお願いする(時に強要している組織もある)立場でありながら、自分自身は、自社の商品を着用せずに、別の会社の商品を着用していれば、販売の仕事に従事されている方々の気持ちはしらけてしまいますし、モチベーションが上がることもないでしょう。
(私が販売員している会社のMDが、自社商品を着用していなかったら、先頭にたって文句を言います(笑))
最後に、自社商品に興味を持つ・好きになることは、良いMDになる”はじめの一歩”である!ということを訴えて、今回の記事は終わりです。
今回も記事を読んでくださり、ありがとうございますm(__)m
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【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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