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アパレルECではもう一般的になっている販売員コーディネートを掲載するページ。以前はこのページを経由して、実際はどの程度販売されたのか?を確認する方法について書きました。
(水増しが多いのでお気を(ry )
単純にコーディネートのページが増えれば増えるほど、理論上は経由売上は発生しやすくなりますし、売れている商品のコーディネート画像を増やせば同様に経由売上は増えます。なので、取り組み次第で経由売上が増えてしまうケースはありますが、日々ブランドのECサイトを確認しておりますと、やや取り組みが甘いものも散見されます。それがコーディネートページのフィルター機能です。
https://www.beams.co.jp/styling/
(こういうやつですね。beamsさんのフィルターは豊富でありがてぇ…。)
また、1つコーディネートを選んでページに遷移した際、そこでも導線がほとんど無いケースもあり、回遊が促進されていないものもよく見かけます。そこで今回は、弊社で計測しているショップにてコーディネートページのフィルターや導線でよく使われているものをざっくりお知らせしたいと思います。
セレクトショップのような、ブランドを複数展開しているショップなら「ブランド」のフィルターが一番使われるのですが、それに次いでよく使われるのがアイテムカテゴリー。「Tシャツ」とか「ニット」とか、そのようなざっくりとした切り口ですね。コーディネートページを実装しているブランドならば、ピンポイントで欲しい商品のコーディネートを一覧で見たい場合、商品詳細ページでまとめられている事が多いので、ざっくり見る場合はコーディネートの一覧ページで絞り込んでいるのでしょう。
続きまして身長ですね。これは普段から皆様、本当によく使われているのではないでしょうか。特に丈感が重要なパンツやワンピースのようなアイテムは身長は命です。これはコーディネートページだけでなく、商品詳細ページの着用モデルの身長もしっかり記載しておかなければ機会損失につながりやすいでしょう。筆者は以前、身長が高い人の為のブランドのECを管理していたことがありましたが、コーディネートページの身長セグメントはめちゃくちゃ多用されておりました。フィルター機能は大概掛け合わせて使われますので、先ほどのアイテムカテゴリーでアイテムを絞り込んだ後、自分の身長だとどのような見え方になるのか?を確認する、という流れが多いでしょう。
こちらに関しては内容が多種多様になりやすいので、具体的なユーザーのニーズはショップごとに委ねられるのですが、タグをコーディネートページに表示させているショップに関してはクリックされる回数は比較的多いです。
こんな感じで表示されているものですね。多くの場合、「着用シーン」「ファッションスタイル」「より細かいアイテムカテゴリー」など、常設で用意しているフィルターでは対応できないものを補完しています。ショップによっては、このタグ自体が表示されていないケースも見かけますが、意外とよく使われますし、実装しておいた方が良いでしょう。
こちらは割と偏りが出てしまうのですが、スタッフごとのコーディネート一覧が見れるページですね。こちらも意外と見れないショップがありますが、人気スタッフはわかりやすくPVが増えます。偏りがある、というのはそういう意味ですね。全体的に見られる訳ではありませんが、スタッフの頑張りが見えやすいので作成しておき、成果が出ているかどうか?をお知らせするのも良いでしょう。
人気スタッフがわかれば、上記のような特集も組みやすくなります。(中にはフォローする機能を実装しているショップもあります。)
よく使われるフィルターをご紹介しましたが、そもそもこのようなフィルターを用意していない、ページ自体が無いというケースは多いでしょう。コーディネートページに遷移しても、写真が一枚しか無いという事もよくあります。特に最近見かけますのが、instagramとのフィード連携でコーディネートのコンテンツを担保するケースでしょうか。instagramであらかじめコーディネートを投稿しておき、その画像データを引っ張ってきてECサイトで表示させるようなものです。これらのサービスはよく出来ておりまして、画像をクリックすると商品詳細ページのリンクも出てくる仕様になっております。
こちらのページは、instagramフィード連携をしつつ、身長のフィルターを用意してくれておりますが、この機能を使っているECサイトは高い確率で絞り込みが弱く、見たいコーディネートにたどり着くのに手間と時間がかかってしまいます。先述しましたように、すでにデータからどのフィルターが使われやすいか?はすぐわかりますので、実装しておいた方がユーザーの利便性は向上しますし、お目当てのコーディネートに行き着く方が購買率は上がりやすいでしょう。実装した後、直帰率や離脱率を確認し、回遊性が上がったかどうか?もすぐわかります。(もちろん、メルマガ等でどれだけプッシュしているか?によってPVも変わってくるので、ブランドの取り組み次第でそもそものトラフィックも変わりますが。)
普段、自分がお買い物をする際に「どの切り口があると便利か?」を意識しながら回遊してみてください。自店にそれが無い場合、実装まで出来なかったとしても何かしら対策は取っておいた方がいいでしょう。商品詳細ページやブログ機能を使って、なるべく情報量を担保する。SNSでショート動画を撮影して埋め込む、などやりようはいくつかありますので。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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