メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
温暖化が進んでいると言われる現代。40週である先週も記録的な高温でした。そのイメージから温暖化が急速に進行しているように感じます。ですが、実際に具体的にどの時期にどのくらい気温が上昇しているの?と聞かれても、即答できる人は少ないのではないでしょうか?今年の9月上旬などは、東京は108年振りの低温でしたが、人はそんな記憶もすぐに薄れるのだろうな?そんなことを感じていたある日。お客様からの依頼で、気温のデータが欲しい!という依頼があったので、資料を作成しました。
過去の気温を調べると、月別や日別のデータというものは、ネットで調べることは出来るのですが、週別の気温の推移というのは、インターネットで調べても見つけることが出来ませんでした。週別は、毎年日日がズレるのでデータを取るのは難しいというのは理解が出来るのですが、週次単位でMT・検証をしているアパレル小売が殆どであるにも関わらず、そのようなデータが見当たらない_| ̄|○というのは、悲しいことなので、少し強引ではありましたが、週別の気温データを作成してみました。(日にちを固定したので多少強引ではありますが。。。)
(*因みに、今は41週ですが、東京・大阪ともに過去5年平均は過去30年平均と変わらず、42週至っては過去5年平均は、過去30年平均よりも0.5℃~1.5℃ほど気温が低かったというのが事実です。但し、40週は東京・大阪ともに1℃以上気温が上がっています。)
まず、作成してみてびっくりしたのが、東京の気温が意外に低い!ということです。
東京は暑さのピークが32週(8月10日前後の週)。寒さのピークが3週(1月18日前後の週)になるのですが、その週の過去30年の平均最高気温と最低気温を調べると。
32週(暑さのピーク)
・最高気温平均 31.8℃
・最低気温平均 23.9℃
東京の夏はオリンピックでも問題になるほど猛暑なので、過去30年平均とは言え、この数字は意外なものでした。続いて寒さのピークである3週は。
3週(寒さのピーク)
・最高気温平均 9.5℃
・最低気温平均 1.1℃
(注:マサ佐藤調べ)
寒さのピークがこんな低いとは、思いっ切り意外なことでした。ここ数年、暖冬が当たり前と言われる中で、最低気温の平均が1℃?そんなに寒かったっけ?と感じざるえませんでした。
ですが、この東京の平均気温の意外なまでの低さには理由がありまして、東京は2014年から観測地点をビルに囲まれた大手町から、緑の多い北の丸へ変更(過去30年データも変更)となり、このことで平均気温が0.9℃下がった!という事実があります。ですから、東京の場合は、平均気温は1℃増しくらいで見た方が、実態に近しい数字なのでしょう。
ここまで、気温のことをつらつらと述べてきましたが、マーチャンダイジング(以下MD)の仕事においては、週別の気温の推移だけ理解できていても意味がありません。このことと自分たちのブランド・ショップのコンセプトと結び付けて考える必要があります。当然のことながら、ブランド・ショップによっては、気温通りに商品が動くわけではありませんし、男女で体感もまるで違います。また、私が初老の年齢になったということもありますが、年齢によっても気温の感じ方は全く違います。これらのことと、顧客分析等を結びつけて考える必要があるでしょう。
更に以前、私は下記の記事を書きました。
過去の気温の事実というものと、自分たちのブランド・ショップのコンセプトと実際の商品の動き。そして、MDとしての自分自身が感じた体感。これらのことを相対的に結び付けて、分析し検証する。このことが、気候変動に対するアパレル小売の”適時””適品””適量”の精度をより高めるために必要ではないでしょうか?
もしも、このような検証を行いたい組織がありましたら、是非弊社までご一報ください。リモートでも対応致します。本日は、記事を読んでくださりありがとうございますm(__)m
新しいサービスをスタートしました。店長育成にご興味のある企業・組織の方は、気軽にお問い合わせください。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。